注文住宅を安くする方法はたくさん紹介されていますが、この記事では「より効率的に安くできる方法」を重点的に紹介します。
注文住宅にするからには理想通りの家づくりをしたいですよね。
しかしすべてを要望通りにして、予算内に収まる方はほぼいないと言って良いでしょう。
当然節約する必要が出てきますが、大幅に安くできる方法は何なのか…本当に削って大丈夫なところなのかなど、不安は尽きないものです。
メリハリある節約をして、あこがれの注文住宅を建てましょう。
この記事の目次
注文住宅を安くする方法~プランニングのスタートから意識する~
注文住宅で家を建てようかな?
そう考え始めたときから実践するべき節約方法が、実はあります。
次の春には新居に住みたいけどいつ動き始めるのが良いのか、土地探しからする必要があるけど…など何から手をつけたら良いのかわからない状態になっている方は少なくないでしょう。
そんな手探りの段階だからこそ見逃してはいけない節約ポイントを紹介します。
スケジュールにゆとりを持ってスタートする
入居したい時期が決まっていたら、できるだけ早く動き出してプランニングをスタートすることが注文住宅を安くする方法です。
注文住宅の場合、入居希望時期の1年半前には動き始めるのが良いでしょう。
多くの方が新居への引越しを希望する3月に入居を考えるなら、特に早めがおすすめです。
多くの方々と同じ動きをしては費用の節約はできません。
混む時期に工事が重なると職人の確保に苦労することが主な理由です。
職人を集めるため多めに費用をかける必要が出てきてしまうのです。
土地選びはバランスを大切にする
節約につながる土地探しのために大切なことは、バランスの良さを重視することです。
- 価格がエリア相場からかけ離れていない
- 土地の形がいびつでない
- 土地が崖地になっていない
エリア相場から見て極端に安い土地は掘り出しものではなく、高確率で厄介者です。
また形がいびつな土地や崖地などは、土地自体は安くても余分に造成工事費などがかかり結果的に高くなってしまうパターンが考えられます。
極端に安い土地は、安くしないと売れない土地と認識しましょう。
選ぶ工法によって価格は大きく変わる
在来・木造軸組みと呼ばれる工法を選ぶのは、注文住宅を大幅に安くする方法とされます。
最も高い工法は鉄筋コンクリート造で、在来工法と坪単価で比較すると最大で40万円近く差が出るという調査結果があるほどです。
工法は選ぶ種類によって実現できる間取りに大きく差がでるので、早めの段階で決めるべき項目です。
在来工法には間取りの自由度が高い、大きな窓を作りやすい、リフォームがしやすいなどの特徴があるので、こだわりの注文住宅を設計しやすいでしょう。
注文住宅を安くする方法~形や間取りの工夫をする~
いよいよ注文住宅のプランニングが始まると、家の形や間取りを決めます。
この段階でできる注文住宅を安くする方法を紹介します。
家全体の形は予算に大きく影響するので、少しの工夫で思った以上の節約につながる項目と言えます。
話が進んでから変更することが難しい項目なので、早めの段階で意志を固めることが大切なポイントです。
注文住宅の形は極力シンプルにする
注文住宅の家の形は、極力シンプルにすることが安くする方法です。
サイコロのような立方体の家は、コスト面で理想的ということです。
また屋根もシンプルが安さにつながる部分で、切妻屋根か片流れ屋根を選ぶことが注文住宅を安くする方法とされます。
うなぎの寝床と呼ばれる細長い土地に合わせて建てる家は、奥行きの壁や基礎が長くなるので建築費が高くなる傾向があります。
細長い土地は安い場合が多いですが、理由がありましたね。
バルコニーは本当に必要か考える
バルコニーは防水や補強などの費用がかかるため、注文住宅でコストがかかる部分の1つです。
50万円から100万円ぐらいの工事費用が相場とされ、メンテナンスは5年に1度程度が理想です。
ラニングコストを含めて考えると、バルコニーをカットすることは注文住宅を安くする方法と言えますね。
バルコニーが必須の場合は、面積に伴い費用が高くなるため広くしすぎないことが重要です。
広いバルコニーは思ったほど使う機会がないかもしれない、と希望を見直すこともおすすめです。
注文住宅の間取りに和室は作らない
間取りに和室を採用しないことは、注文住宅を安くする方法として知られます。
使う建材が割高だったり、ふすまや障子などの建具がデリケートでメンテナンスにランニングコストがかかったりと、和室は洋室より余分なコストがかかるためです。
少しでも畳が欲しいと希望する場合は、大容量収納にもなる置き型の小上がりをリビングなどにレイアウトすることもできます。
結局和室は不要だったとなるケースも多いので、和室はとりあえずカットするのも手です。
収納を集中させる
大きなスペースの集中収納を作ると、注文住宅のコストダウンになります。
多くの収納を細かく作らないことで、建材や手間をカットして安くする方法です。
大空間を家族分に仕切って収納すると、可動性もあるので便利に使えます。
持ち物が多い家族のスペースを広めに確保するなどの対応が簡単にできますよね。
収納が必須な場所には扉のないオープン収納を作ると比較的安くなります。
しかもオープン収納に収納箱を活用するのは、おしゃれで使いやすい収納方法として知られています。
注文住宅を安くする方法~設備や仕上げ材で節約~
注文住宅には浴室やトイレ、インターホンまで多くの設備があります。
グレードアップすればとても便利な機能が満載ですが、それは本当に必要でしょうか。
設備の機能は上手に足し算・引き算をして決めることが注文住宅を安くする方法のポイントです。
グレードアップは極力しない
グレードアップはしない、またはほんの少しのアップに留めることが注文住宅を安くする方法です。
せっかくの注文住宅だし少しくらい設備のグレードアップをして楽しみたい、という希望は多いものですが、なんとなくでクレードアップすることは避けましょう。
これまで暮らしてきた家の設備で、どうしようもなく不便を感じていた部分をグレードアップするに留められると良いですね。
反対に不要な設備は積極的にカットしましょう。
エアコンは本当に必要な台数設置する
入居後すぐに使わない部屋のエアコンを設置しないでおくことは、注文住宅を安くする方法です。
例えば子どもがまだ小さいうちは、子ども部屋をメインで使用することはないのでエアコンは設置しない、などです。
最初の工事でとりあえず設置してしまうと、いざ使用するタイミングには型が古くなってしまい電気代が無駄にかかります。
使わない期間も年数は経つので早まって設置しない方がお得ですね。
空間に合わせて壁紙のグレードを変える
注文住宅の壁紙選びはメリハリをつけると節約になります。
- 玄関・リビング・応接スペースなど→機能性が高く高価な壁紙
- 寝室・階段・収納など→機能性は最低限の手頃な壁紙
家族が長時間過ごす部屋や来客時目につく場所には、高価な壁紙を使ってきれいな見た目をキープしやすくしましょう。
反対に家族の目にだけ触れるプライベート空間の壁紙は、グレードを下げた安いものを使うと節約になります。
それぞれ似たデザインの壁紙を選ぶと、使う空間が違うこともあり違和感を感じにくくなります。
注文住宅を安くするために削ってはいけな部分
注文住宅を安くする方法はできるだけ試したいと思うものですが、極端に安い選択をすることで肝心の注文住宅づくりに失敗してしまう項目もあります。
長期間住む家なので、いくら安くても失敗は許されませんよね。
むやみな節約をせず上手にお得な選択をするコツを以下で紹介します。
建築会社選び
かかる費用だけを見て建築会社選びを行ってはいけません。
建築会社次第で注文住宅づくりが成功するか否かが決まると言っても良い重要な項目だからです。
極端に安い会社は安全性やアフターケアなどに不安があるかもしれません。
- 地元工務店から選ぶ
- その建築会社の実際の工事現場を見学会会場にするなど、積極的に公開を行っている会社を選ぶ
- 自社で職人を雇っている会社を選ぶ
自社の建築現場などを公開している建築会社は、展示場に建設された立派なモデルハウスしか見られない建築会社に比べて信頼度が高いと言えます。
さらに立派なモデルハウスを何棟も展示している建築会社は、その分建築費が割高な可能性があるので注意しましょう。
自社で職人を雇っていれば、入居後のこまめなアフターケアに対応してもらいやすくなり安心です。
外壁
注文住宅の外壁を極端に安くする方法は、長期的に考えると損になります。
外壁は家そのものを守ることが目的なので、耐久性のないものを選ぶと大切な家の劣化を早める可能性があります。
また安くて耐久性がない外壁は、数年後のメンテナンス時に思わぬ費用がかかる原因にもなります。
外壁は一般的に10年に1度は塗り替えが必要と言われているので、10年は家を守ってくれる程度のものを選びましょう。
耐震性や断熱性
注文住宅で耐震性や断熱性に関する費用は大きなものですが、削ってはいけない部分とされます。
見た目にばかり気を取られがちな注文住宅の家づくりですが、家族を守れなければ意味がありません。
大きな地震が発生したら簡単に倒壊してしまうような家で安心して暮らせませんよね。
そして断熱性は快適で健康な生活を送るために大切なものです。
断熱性能が良くない家は結露などに悩まされ、家が劣化するばかりでなく健康を害します。
注文住宅を安くする方法~我が家の場合~
我が家は4年前、注文住宅で自宅を新築しました。
- バルコニーはカット
- 施主支給はほどほどに
この2つ方法を注文住宅を安くするために実践したので、体験談やその後の生活について紹介します。
節約には一般論だけでは語りきれないものがあります。
バルコニーはカット
注文住宅を安くする方法である、バルコニーカットを我が家は実践しました。
バルコニーの設置目的の多くは洗濯物を干すことでしょう。
バルコニーのない我が家は浴室付近の軒下に洗濯物を干すことにしました。
- 家の裏側なので人目に付くこともなくプライバシーが守られる
- 洗濯物の乾燥に重要な風通しもばっちり
- 洗濯物が直射日光にさらされずに済むので衣類が傷みにくい
直射日光に当てないとすっきりしないという方も多いようですが、直射日光にさらしすぎると肩部分を中心に色が褪せるので衣類が傷みやすいというのが個人的な考えです。
洗濯をする水回りから物干し場の導線を良くするなど間取りにこだわった方が、バルコニーを設置するより便利でお得、というのが我が家の感想です。
施主支給はほどほどに
施主支給は注文住宅を安くする方法としてよく紹介される方法です。
施主支給とは照明や鏡などを施主が手配して購入し、施工会社に設置をお願いすることです。
お得な商品を自分で選んだり、施工会社の手間賃を減らしたりといった点が節約につながるのですが、やりすぎには注意しましょう。
我が家は照明から洗面所の鏡、コンセントカバーに至るまで施主支給しました。
確かに照明やコンセントカバーなどは、小さいながら安くする方法として有効でした。
しかし鏡のようなデリケートで大きなものは手間や責任の所在などで苦労したのです。
現場はまだ工事中なので、荷物が届くのをのんびり待つこともできません。
大がかりな施主支給はコスパに注意、というのが我が家の教訓です。
まとめ
注文住宅であんなことが実現できなかった…という後悔もありますが、予算オーバーもまた後悔の1つと言えます。
実現できなかったあんなことは、その後カバーできる可能性がありますが、その後の生活に必要な資金は変えられない場合がほとんどですよね。
注文住宅で絶対譲れないポイントを絞って、削れる予算は削りメリハリある節約をすることは、後悔の少ない家づくりにつながります。
効率良く予算を安くする方法を見つけて注文住宅づくりを成功させましょう。