家の外壁は、家具や人を守ってくれる大事な建材です。
なので出来るだけしっかりとした素材の外壁で家を建てたいですよね。
ですが、ローコスト住宅を建てようと考えている人は、こんな風に考えた事があるのではないでしょうか?
「良い外壁にしたい!・・けどローコスト住宅だと外壁の種類なんて選べないんだろうなぁ」
「というか、そもそも外壁ってどんな種類があるんだろう?」
ローコスト住宅はある程度規格が決まっていたりするので、外壁の種類を選べるのか?不安に思ってしまいますよね。
なので今回は
- ローコスト住宅での外壁の種類5つ
- 5つの外壁のメリット・デメリット
- ローコスト住宅での外壁の選び方
- ローコスト住宅でも良い外壁が使える、おすすめなハウスメーカー6選
を解説します。
この記事を見れば、ローコスト住宅でも失敗しない外壁で家を建てる事が出来ますよ!
ローコスト住宅でも妥協しない、賢く選びたい人必見です!
この記事の目次
外壁の5つの種類やメリット・デメリット
一般的な注文住宅の外壁は、数多くの種類があります。
- サイディング
- ALC
- モルタル
- タイル
- コンクリート
- レンガ
- 金属鋼板
これ以外にもあまり見ないようなマイナーな外壁もあります。
では、ローコスト住宅はどうでしょうか?
今のローコスト住宅はこの5種類が主流になっていて、実際に建てる時もこの5種類から選ぶ事になります。
- 窯業系サイディング
- 金属系サイディング
- ALC
- モルタル
- タイル
聞いたことがある名前の外壁から、初めて聞くような外壁の名前までありますね。
ではこの5種類、それぞれの外壁の特徴は何なのでしょうか?
メリットやデメリットもまとめてチェックしてみましょう。
窯業系サイディング
窯業系(ようぎょうけい)サイディングとは、セメント・繊維質・無機物や増量材を混ぜ合わせて、タイルや石に見えるようにデザインされたものの事です。
80%がセメントで、20%が繊維質や無機物・増量材で構成されています。
それを板状にしたサイディング板と金属板を壁に貼り付けて外壁にします。
ローコスト住宅を含めた最近の家の80%は、この窯業系サイディングを使っています。
実際にハウスメーカーでも、サイディングをおすすめされる事が多いですね。
なぜならサイディング板はl生産から出荷まで全て工場で作業しているから。
工場で全て作る事で品質がいつでも一定に保たれてブレがなく、施工もしやすいのでハウスメーカーもおすすめする訳です。
そんな窯業系サイディングの値段相場は、1㎡辺り3000円で、35坪の家だと48万円になります。
窯業系サイディングのメリット
デザインや形が豊富
窯業サイディングはデザインやカラーが豊富です。
形も豊富で、レンガのように見える物や正方形、長方形なんかもあります。
レンガ型や正方形の物はレンガみたいに見えるようにカラーリングして、カントリー風にするのが人気です。
非常に温かみがある外観になります。
また白っぽいグレーにカラーリングすれば、スタイリッシュな石壁風にもなります。
レンガ風にするだけで、レンガを1から積み上げて作ったような外観になるので、ローコストで建てたように見えず、クオリティ高い家が演出できますよ。
長方形にすれば自然で優しい雰囲気の外観になります。
こちらは最近だとダークグレーやネイビー、黒などシックな色合いにしてシックなスタイルにするのが人気です。
誰でもスケジュール通りに進む
窯業系サイディングは工場で生産されているので、基本的に施工期間が短くなります。
そして、誰でも施工する事が出来るようになっています。
他の外壁に比べて施工が難しくないんですね。
また、モルタルのように塗るという作業がないので、乾燥させる時間も必要ない訳です。
なので施工日数がオーバーしてしまった、なんて事がないのもこの窯業サイディングのメリットです。
窯業系サイディングのデメリット
防水性が低い
窯業系サイディングは防水性が低い建材です。
なので通常は表面に防水加工を施します。
なので雨や雪が降っても基本的に問題はないのですが、時間が経つにつれ劣化してくると、サイディングの内側に雨水が回ってきてしまいます。
内側には防水紙が貼ってありますが、定期的に雨水を受け止めていると、ボロボロになってきてしまいます。
内側に回り込んだ雨水をサイディングが吸ってしまうと、サイディング自体が反ってしまったり、ひび割れてきてしまいます。
反ってしまったサイディングは、元には戻らないので修理が必要になります。
メンテナンス頻度が多い
サイディング板の目地にはコーキングゴムを流し込んであります。
定期的なメンテナンスが必要で、このコーキングゴムを剥がして、新しいコーキングゴムを入れ直さなきゃいけません。
このコーキングゴムのメンテナンス頻度が多く、10年に1回は必要になります。
費用は1回80万~120万円程掛かるので、一生で考えると結構な金額になるので、ここを考慮しておくと良いでしょう。
金属系サイディング
サイディングというのは、窯業系や金属系、ウッド系と数種類あります。
金属系サイディングは、今解説した窯業系サイディングの次に人気なサイディング材になります。
金属系サイディングには4種類あります。
- ガルバリウム鋼板
- 溶融亜鉛メッキ鋼板
- アルミニウム合金塗装板
- ステンレス鋼板
この4種類の中でガルバリウム鋼板と亜鉛メッキ鋼板が安価で主流になっています。
ローコスト住宅だとガルバリウム鋼板が1番多いと思います。
この金属系サイディングは表面をスチール板、裏側に断熱材を入れて作られています。
ステンレスみたいに丈夫で、アルミニウムみたいに腐敗しにくい所が特徴です。
値段相場はガルバリウム鋼板で、1㎡辺り5000円になっています。
35坪の家で計算するとおよそ80万円ほどになります。
金属系サイディングのメリット
断熱性が高く寒い地域にぴったり
金属系サイディングは金属で出来ている事に加え、硬質プラスチックフォームという断熱材が入っています。
なので、外の気温の影響を受け辛く、冬の寒い日々でも家の中は暖かいです。
ただ断熱性が高いというだけではなく、凍害にも強いです。
どうしても外壁に、湿気や雨水などの水分がサイディングの裏側に入り込んでしまいます。
その水分が凍ったり溶けたりを繰り返すと、劣化してしまいます。
これが凍害です。
寒い地域は凍害が起きやすいです。
ですが、硬質プラスチックフォームというのは凍害を起こしにくい素材なのです。
なので凍害にも強い家になるのです。
施工やメンテナンスが楽
軽い金属で出来ている金属系サイディングは、壁に貼るのが簡単です。
なので施工期間を短くする事が出来ますし、メンテナンス時にも張替が短時間で出来ます。
またただ施工期間が短くなるだけではなく、張替時に必要な人件費も抑える事が出来ます。
定期的なメンテナンスが必要な外壁において、少しでも費用が抑えられるというのは、嬉しいポイントですよね。
そのメンテナンスですが、金属系サイディングは窯業系サイディングと比べて、メンテナンス費用が安く抑えられることが可能です。
窯業系サイディングの目地は劣化しやすいので、メンテナンス頻度は結構多くなってしまいます。
それに比べて金属系サイディングは、目地がないものや目地があっても表面に出ていないタイプのものがあります。
目地がない分、そこの部分のメンテナンスが必要なくなるのです。
窯業系サイディングと比べると値段相場は同じ位なのに、メンテナンス費用は少しでも抑える事が出来るのです。
金属系サイディングのデメリット
衝撃に弱い
金属で出来ているのでどうしても衝撃に弱いです。
物が当たると場合によっては凹んでしまいますし、子供がいたずらで棒を振り回していた場合には、簡単に傷が付いてしまいます。
見た目がスタイリッシュでカッコよかった金属系サイディングの外観も台無しになる事になります。
せっかく建てた家が簡単に傷付いてしまうのは悲しいですよね。
錆びやすい
表面に錆びにくくする塗装をしていますが、金属で出来ているので、水に当たると錆びやすい所もデメリットです。
錆びを防ぐには数年に1回程度、塗装をし直してもらう事が大事です。
また、塩害に弱い所もデメリットです。
海に近い所で金属系サイディングの外壁で家を建ててしまうと、海の潮風が金属に当たり、錆びの原因になってしまいます。
なので海岸地域に住んでいる人には、金属系サイディングの外壁にするには徹底的に錆びに気を付けるしかないでしょう。
ALC
ALCとは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete 」の頭文字を取ったもので、「軽量気泡コンクリート」と呼ばれるものです。
硅石、セメント、生石灰やアルミを原料としていて、コンクリートの1種になります。
外壁の中でも高性能で、特に耐火性に関しては、過酷な耐火試験をクリアしている国土交通省認定の耐火構造材が使われています。
厚さは薄型と厚型があります。
薄型は35㎜~75㎜になっており、鉄骨造住宅や木造住宅に使われます。
厚型は75㎜以上になっており、主に鉄筋コンクリート造住宅などの耐火建築物に使われています。
値段相場は高性能な事もあってか少し高めな印象を受けます。
1㎡辺り7000円で、35坪の家で計算すると112万円になります。
ALCのメリット
高性能な外壁
水に浮くほど軽く、コンクリートの1/4の重さしかありません。
外壁が軽い素材で出来ていると耐震性が高くなり、揺れにくいです。
高層ビルや公共施設などのしっかりとした耐震性が求められる建物にも使われています。
また、ALCは中に気泡が詰まっていて、その気泡の空気が層を作る事によって断熱効果が高くなります。
空気の層があると、熱が伝わりにくくしてくれるので夏の暑さや冬の寒さから家の中を守ってくれ、室内の温度を一定に保ってくれます。
なのでエアコンやストーブなどの器具の使用が減り、電気代が節約出来、ランニングコストがサイディングやモルタルに比べて掛かりません。
またALCの中の気泡は音も吸収してくれるので、遮音性も高いです。
なので住宅街に家を建てようと考えている人や、楽器が趣味の人にはもってこいの外壁になっています。
耐久性が高い
ALCは耐久性も高い事で知られています。
耐久性が高いと、ランニングコストの負担が軽減されます。
サイディングやタイルの外壁は30年~40年しか持ちませんが、ALCは定期的にメンテナンスさえしてあげれば60年程持つのです。
メンテナンスを怠ってしまうと今のALCを撤去し、新しいALCに変えなくてはいけない可能性が出てくるので気を付けなきゃいけません。
ですが、これほど長持ちする外壁はALC位しかなく、ALCを外壁にすれば2世帯住宅にしても十分持ちます。
ALCのデメリット
施工日数がかかる
ALCは施工日数が長く掛かってしまいます。
サイディングは工場で生産から塗装、出荷まですべての工程を行っていて、施工方法も難しく作られていないので施工日数が掛かりません。
ですが、ALCはサイディングと違って建築現場で塗装をする必要があるのでその分、施工日数が長く掛かってしまいます。
吸水力が高い
ALCは防水力ゼロの建材になります。
ALCの中には小さい気泡が詰まっているので、吸水力が高くなってしまいます。
イメージとしてはスポンジのような感じです。
それに加え、素材自体もコンクリートで出来ているので、余計に吸水力が高くなります。
雨が降り、中の気泡にまで水分が染み渡ってしまうと、ひび割れや膨張の原因となります。
放っておくと簡単には直せなくなるので注意が必要です。
これを防ぐには防水塗装をしっかりとして、防水効果を高め続ける事が大事になります。
家を建てる時に防水塗装をした場合、1㎡辺り2~3000円位掛かります。
防水塗装の塗り直しの時にも、この位の金額が掛かってくるので気を付けましょう。
モルタル
モルタルは日本の家では馴染み深い外壁で、レンガやブロックの接着剤としても使われています。
1960年~1990年位までの家の外壁はモルタル製が1番多かったです。
今ではサイディングが1番人気があり、外壁にしている家が多いですが、モルタルも昔ほどではないですが人気があります。
モルタルは網状の金物であるラス板の上から、水とセメント、砂を混ぜ煉り合せた物を左官で塗った外壁になります。
ラス板の下には防水紙、ラス下地板、防水シートが貼り付けてあります。
このように数多くの建材を張り合わせると、モルタルが壁に貼り付けやすいのです。
値段相場は1㎡辺り5000円になっていて、35坪の家で計算すると80万円になります。
モルタルのメリット
デザインが豊富
モルタルの魅力は何と言っても、デザインが豊富な事です。
サイディングのように工場で決まった規格で作っている訳ではなく、職人の手作業で1から作っています。
なので、自分だけの、オリジナルの外壁で家を建てられるのです。
人と違う物が良い、こだわりがある人にはぴったりな外壁なのではないでしょうか?
昔ながらの懐かしい雰囲気がする外壁にする、好きな模様にしてスタイリッシュな外壁にする、など思い通りのままですよ。
モルタルというと、灰色の外壁というイメージが思い浮かぶと思いますが、実はモルタルは色も自由に変えられるのです。
目地がない
モルタルには、タイルやサイディングと違って目地がありません。
なので、目地が劣化しないのです。
タイルやサイディングは目地部分が劣化するので、定期的なメンテナンスが掛かりますが、モルタルは必要ないのです。
その分お金が浮くので、貯金をする、家族とレジャーを楽しむ、子供の養育費に充てるなど色んな使い方が出来ます。
目地の劣化を気にせずに生活出来るのもストレスフリーで良いですね。
また、目地がない分高級感が出る所も、安っぽく見せたくないローコスト住宅にしたい人にとっては、ポイント高いのではないでしょうか?
モルタルのデメリット
ひび割れしやすい
モルタルは防水性に優れた建材ではないので、防水塗装を施しています。
ですが、経年劣化で防水効果がなくなってくると、モルタルが雨水を吸ってしまいます。
そうなると乾燥した後、収縮する、を繰り返すので、ひび割れてくるようになってきます。
修復工事も必要になってきますし、何より外観的に美しくないですね。
小さいひびならそんなに気にする必要もないですが、大きなひびが入ってしまったら工事が必要です。
また、大きなひび割れ以外にも工事の目安としては、触るとチョークの粉のような物が手に付きます。
コーキングというのですが、これが出ると工事が必要になるので覚えておきましょう。
汚れやすい
モルタルは凹凸がある外壁です。
なのでその凹凸部分にどうしても埃やごみが入り込みやすくなり、汚れやすいです。
高圧洗浄機やスポンジ・洗剤といった手に入る物で汚れを落とす事は出来ます。
ですが、かなり汚れが目立ちますし、掃除がめんどくさい!という人モルタルは避けた方が賢明でしょう。
職人次第
モルタルは職人さんが手作業で仕上げる外壁です。
なので外壁の完成度は完全に職人さんの腕次第になります。
イメージ通りの外壁を完成させたいのなら、腕のいい職人さんを見つけなくてはいけないでしょう。
また、職人さんの手作業で仕上げているので、施工に時間が掛かります。
雨や雪が降ったり、台風が来たりすると施工期間が延びるので、なるべく早く家を建てたい人には向かない外壁になります。
タイル
海外の家でよく見るのがこのタイル外壁です。
土や石を1300℃もの高温で焼き固めた建材で、タイル独特の見た目の重厚感が人気です。
1つ1つ積み重ねて仕上げていくので施工に時間が掛かってしまいますが、タイル風に仕上げたサイディングとは雰囲気ががらりと変わります。
値段相場は1㎡辺り8000円で、35坪の家で計算すると128万円になります。
今回紹介した外壁の中では1番高い外壁になります。
タイルのメリット
耐久性が良い
タイルは非常に高い温度で焼き固めている建材です。
なので耐久性が外壁の中でピカイチです。
熱に強く、防水性もあり、しっかりとした建材なので断熱性がありますし、遮音性もバツグンです。
メンテナンスが楽
タイルは定期的な塗装が必要なサイディングと違い、塗装が必要ない建材です。
タイルのメンテナンスは、主に目地の補修がメインになります。
他の外壁は目地の補修や塗装工事、破損、ひび割れなどで工事が必要です。
それに比べるとタイルは10年間隔で補修工事をすればいいだけなので、メンテナンスが確実に楽な外壁です。
タイルのデメリット
初期費用が高い
タイル自体も値段が高い外壁になりますが、それ以外にもお金が掛かってきます。
タイルを外壁にすると、壁にタイルを張り付ける為に下地となる建材が必要になります。
普通はサイディングやALCを下地にする事が多いですが、この下地代もプラスで掛かるので結果、初期費用が高くなります。
タイルが落ちたら再利用できないかもしれない
タイル自体はメンテナンスは必要ないですが、接着剤として使われているセメントが痩せてタイルが落下すると、工事が必要になります。
この時に落ちたタイルが割れていなかったら、再利用として張り直す事が出来ます。
ですが、割れてしまった場合、新しいタイルを買って貼り付けなくてはいけなくなります。
1番最悪なのが、落ちてしまったタイルが割れてしまい、その上、そのタイルが製造中止になっている場合です。
製造中止の場合は、似たようなタイルを張り付けるしかなくなります。
なのでタイル代と工事費といったお金が掛かる上に、外観的にもよく見ると統一感のない外観になってしまいます。
ローコスト住宅での賢い外壁の選び方
ここまで外壁の特徴やメリット・デメリットを解説してきましたが、
「結局どの外壁がいいのだろう?」
と悩んでしまう人も居ると思います。
なのでここでは、どの外壁を選べば良いのか?を解説していこうと思います。
おしゃれ+安さを選ぶならサイディングが良い
近年の新築の人気外壁は
窯業系サイディング ・・・ 78.5%
モルタル ・・・ 8.3%
金属系サイディング ・・・ 4.6%
ALC ・・・ 4.3%
タイル ・・・ 2.5%
その他の外壁 ・・・ 1.9%
となっています。
窯業系サイディングが1番人気なのが分かりますね。
なぜ窯業系サイディングが人気なのかというと、デザインや色が豊富でおしゃれだし、何より安いからなのです。
ローコスト住宅と言えど、外観だけでもおしゃれにしたいですよね。
それに加え、工場で生産していて誰でも施工できる窯業系サイディングは価格が安く、手を出しやすいです。
正直な所、目地の補修や塗装など定期的なメンテナンス費用が、外壁の中で1番掛かってしまいます。
ですが、同時に初期費用も1番安いのがこの外壁なので、後々お金が掛かっても良い!初期費用を安く抑えたい!という人は窯業系サイディングがピッタリだと思います。
メンテナンスフリーで選ぶならタイルが良い
タイルはサイディングに比べると100万円~200万円程コストが高くなります。
また、ローコスト住宅の場合、タイルが標準仕様でない事もあります。
タイルに変更する事で、追加のオプション代が掛かる事があります。
初期費用がとても掛かるイメージのタイルですが、トータル的に見るとサイディングより安くなるのです。
クレバリーホームによると、サイディングは50年後、メンテナンスの累計が700万円にもなります。
それに比べ、タイルは50年後のメンテナンスの累計費が275万円程度しか掛かりません。
なので将来的にサイディングに掛かるトータル費用と同じか、安くなる訳です。
タイルのメンテナンスは目地の補修のみなので、メンテナンスフリーといっても過言ではありません。
サイディングと違い、頑丈な建材で出来ているので、外壁が壊れて修理する、といった事もないです。
初期費用が高くても、後々のメンテナンスを考えなくて良いタイルは、ズボラの人にとっても最高の外壁と言えるでしょう。
自社でオリジナルのタイルを開発しているメーカーもありますので、最初からタイル外壁にする!と決めてしまってハウスメーカーを探せば、少しでも初期費用を安く抑える事も可能です。
ローコスト住宅にもおすすめなハウスメーカー6選
ここではローコスト住宅の主流な外壁の中から、おすすめなハウスメーカーを6社紹介します。
どこも大手ハウスメーカーで実績もありますし、信頼もありますよ。
地方に住んでいる人にも安心な全国展開なので、検討してみましょう。
積水ハウスのダインコンクリート
これはコンクリート外壁の部類に入ります。
サイディング同様、工場で作っており、製品にばらつきがないのが特徴です。
その上、耐震性や耐火性、防水性も良いです。
特に耐火性に関してはとても良く、900℃もの火に耐える事が可能です。
厚さは55cmもあり、普通のサイディングより3倍の厚さになるので、重厚感がある外観になります。
定期的なメンテナンスが必要な外壁ですが、このダインコンクリートは30年間はメンテナンスフリーになっています。
というのも特殊防汚加工がされており、雨が降る事で外壁がキレイになるからなのです。
外壁の塗り替えも普通の外壁の2倍の頻度で良い所も嬉しいポイントですよね。
ただ唯一のデメリットとしては、木造のローコスト住宅だと外壁が重いので使えない所です。
住友林業のシーサンドコート
シーサンドコートはモルタル外壁になります。
下地がモルタルで出来ていて、塗装にシーサンドと呼ばれる砂に貝殻やサンゴが入っているものになります。
キラキラして見えるのでとてもキレイですし、オシャレですし、何よりオリジナリティ満載な外壁になりますよ。
30年間は持ちますが、ひび割れが気になってしまうのでメンテナンススパンは早いです。
10年に1回位ですね。
このシーサンドコートは、エスケー化研という会社が住友林業だけに使用許可を出している外壁になるので、気になるなら住友林業をチェックしてみましょう。
パナソニックホームズのキラテック
キラテックはタイルの外壁です。
磁器製のタイルに特別な加工がされているのがこのキラテック。
晴れている時は外壁の汚れを分解して、雨の日には外壁の汚れを落としてくれるという、掃除いらずな外壁なのです。
パナソニック独自のタイルの焼き方で60年間も塗装が持つので、耐久性もバツグンです。
メンテナンスフリーですし、外壁に傷が付きにくいのも嬉しいポイントです。
ズボラな人や忙しい人にぴったりですね。
へーベルハウスのへーベル
へーベルはALC外壁です。
軽い素材で、耐火性も高いコンクリート製なので発火しないのが特徴です。
火を当てても煙が出ない程、火に強いですし、有毒ガスも出ないので環境にも優しい外壁です。
37㎜もの厚さがあり、外壁の中にある気泡が音を吸収するので、遮音性もバツグンです。
クレバリーホームのクレタイル
クレタイルはその名の通り、タイル外壁になります。
価格が高いタイル外壁ですが、クレバリーホームのクレタイルは標準仕様になっています。
ローコスト住宅で建てようとしている人には、この仕様はポイント高いですよね。
自社で開発、製造しているので安く提供する事が出来るのです。
耐震実験を何度も合格しているクレタイルは、損傷もない程耐震性が高いです。
塗装の塗り直しは要りませんが、目地の補修は10年ごとに必要になります。
大和ハウスのDXウォール
DXウォールは、窯業系サイディングの外壁になります。
普通のサイディングよりは劣化しにくいですが、20~30年に1回程度は塗装工事が必要です。
ですが、塗装自体は雨で汚れが落ちる光触媒塗装を採用しているので、掃除自体は楽です。
その他、目地の補修など定期的なメンテナンスは必要なので、後々重荷に感じてしまうかもしれません。
34㎜の厚さがあり、これは普通のサイディングの2倍以上の厚さ。
これにより耐火性、遮音性も高い高性能な窯業系サイディングになっています。
まとめ
外壁は思った以上に種類が豊富で、ローコスト住宅でも選びたい放題なので、つい迷ってしまいがちです。
「安いから」
「オシャレなデザインだから」
という安易な理由で選んでしまうと、後々メンテナンス費用がかさんでしまい、後悔してしまいます。
そうならない為にもこの記事を参考に、後悔しない外壁選びをしてみてくださいね。